アブリスボⓇ筋注用

2024/09/28

ABR27N009A_新発売のご案内

ウイルスワクチン類、生物学的製剤基準「アブリスボⓇ筋注用」の接種を開始しました

【効能又は効果】

・妊婦への能動免疫による新生児及び乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患の予防

接種推奨週数 妊娠28週~妊娠35週

費用27,500円(消費税込み)

ご希望の方はワクチンを取り寄せますので(1週間位かかります)

妊婦健診の際に塩塚クリニックのスタッフまでお声かけ下さい

 

日本産科婦人科学会 理事長 加藤聖子
日本産婦人科医会 会長 石渡 勇

・RS ウイルス感染症について
RS ウイルスは世界中に広く分布しており、生後 2 歳までにほぼ 100%が RS ウイルスに感染します。乳幼児における肺炎の約 50%、細気管支炎の 50~90%が RS ウイルス感染症によるとされています。症状は感冒様症状から下気道感染に至るまで様々ですが、特に生後 6 か月未満で感染すると重症化することが示されています。また、合併症として無呼吸、急性脳症などがあり、後遺症として反復性喘鳴(気管支喘息)があります
日本では、毎年約 12 万~14 万人の 2 歳未満の乳幼児が RS ウイルス感染症と診断され、約 4 分の 1(約 3万人)が入院を必要とすると推定されていますが、有効な治療薬はありません 。RS ウイルス感染による乳児の入院は、基礎疾患を持たない場合も多く(基礎疾患のない正期産児等)、また、月齢別の入院発生数は、生後1~2 か月時点でピークとなるため、生後早期から予防策が必要とされています 。こうした罹患率と疾病負荷の高さから、予防が重要とされていました。
・RS ウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ®筋注用)
RS ウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ®筋注用)は、妊婦に接種することにより母体の体内で RS ウイルスに対する抗体(RS ウイルス感染を阻止する抗体)を産生し、その抗体が胎盤を通じて母体から胎児へ移行する(移行抗体といいます)ことで、出生後の乳児をウイルスから守り、乳児における RS ウイルス感染症を原因とする下気道疾患を予防します 。適応症は、“妊婦への能動免疫による新生児および乳児における RS ウイルスを原因とする下気道疾患の予防”、用法および用量は、妊娠 24~36 週の妊婦に 1 回 0.5mL を筋肉内に接種するとなっています 。2024 年 5 月末から一般診療でも施行可能となりました